歯科衛生士を目指したきっかけは?志望動機の例文付きで紹介

「将来、人の役に立つ仕事がしたいな」「医療系の仕事に興味があるけど、何を目指せばいいんだろう?」
進路を考える中で、先生や親から「歯科衛生士」という仕事を勧められたけれど、具体的にどんな仕事なのか、自分に向いているのか、よく分からなくて不安に感じていませんか?
この記事では、多くの高校生が抱えるそんな疑問や不安に答えていきます。先輩の歯科衛生士たちがどんな「きっかけ」でこの道を選んだのか、そして、学校の面接や志望理由書で役立つ具体的な「志望動機の例文」も紹介します。
さらに、「文系だけど大丈夫?」「手先が不器用でもなれる?」といったよくある不安にもQ&A形式でしっかりお答えします。この記事を読めば、歯科衛生士という仕事がより具体的にイメージでき、あなたの進路選択のヒントがきっと見つかるはずです。
歯科衛生士を目指すきっかけ【体験談より】
多くの先輩歯科衛生士は、どのようなきっかけでこの道を選んだのでしょうか。ここでは、よくある5つのきっかけを体験談を交えて紹介します。あなた自身の経験と重なるものがあるかもしれません。
自身の歯科治療や矯正の経験
最も多いきっかけの一つが、自分自身が患者として歯科医院に通った経験です。特に、子どもの頃に受けた歯科治療や歯列矯正がきっかけになるケースが多く見られます。
治療中に不安な気持ちを優しく和らげてくれたり、丁寧に歯磨きの指導をしてくれたりした歯科衛生士の姿に憧れ、「自分もあんな風に患者さんの心に寄り添える存在になりたい」と感じるようです。治療を通して歯がきれいになっていく喜びや、コンプレックスが解消された経験が、そのまま歯科衛生士を目指す強い動機に繋がっています。
人の役に立ちたい・社会貢献したい
「誰かの役に立ちたい」「社会に貢献できる仕事がしたい」という思いも、歯科衛生士を目指す大きなきっかけです。
歯科衛生士は、虫歯や歯周病の予防処置、歯磨き指導などを通じて、人々の口の健康、ひいては全身の健康を守る重要な役割を担っています。自分の専門知識や技術が、直接患者さんの「ありがとう」という言葉や笑顔につながることに、大きなやりがいを感じる人が多いようです。特に、高齢化が進む中で口腔ケアの重要性が増しており、社会貢献性の高い仕事である点も魅力とされています。
家族や知人からの勧め・影響
家族や親戚、友人など、身近な人に歯科衛生士や医療従事者がいることも、この仕事を目指すきっかけになります。
仕事内容ややりがいについて直接話を聞くことで、歯科衛生士という職業を具体的にイメージしやすくなります。また、身近な存在から「あなたに向いているんじゃない?」と勧められたことが、自分の将来を考える上で大きな後押しになることも少なくありません。
国家資格で将来が安定している
歯科衛生士は国家資格であり、専門性の高い職業です。一度資格を取得すれば全国どこでも働くことができ、就職先に困ることは少ないと言われています。
また、結婚や出産といったライフステージの変化に合わせて、パートタイムなど多様な働き方を選びやすいのも大きな魅力です。こうした将来の安定性や働きやすさを理由に、歯科衛生士の道を選ぶ人も多くいます。
医療職への憧れ
白衣を着て働く姿への純粋な憧れや、医師や他のスタッフと連携して患者さんを支える**「チーム医療」の一員になりたい**という思いも、歯科衛生士を目指すきっかけの一つです。
医療ドラマなどの影響で医療現場に興味を持ち、その中でも患者さんと直接コミュニケーションをとる機会の多い歯科衛生士という仕事に魅力を感じる人もいます。
きっかけを伝える志望動機の例文【高校生向け】
歯科衛生士を目指すきっかけが見つかったら、次はその思いを「志望動機」として具体的に伝える準備をしましょう。ここでは、専門学校や大学の面接、志望理由書で使える例文を3つのパターンで紹介します。自分の経験や考えに近いものを参考に、あなた自身の言葉でアレンジしてみてください。
例文1:自身の歯科治療の経験から
私が歯科衛生士を目指すようになったきっかけは、小学生の頃に受けた歯科矯正治療です。当初は装置を付けることに抵抗があり、不安でいっぱいでした。しかし、担当の歯科衛生士さんがいつも笑顔で優しく声をかけてくださり、治療の進み具合や歯磨きの方法を丁寧に教えてくれたおかげで、前向きに治療を続けることができました。
治療が終わり、綺麗な歯並びになった時の喜びは今でも忘れられません。この経験から、私も患者様の不安な気持ちに寄り添い、口の健康を通して笑顔と自信を届けられる歯科衛生士になりたいと強く思うようになりました。貴校で専門的な知識と技術を学び、患者様一人ひとりに信頼される歯科衛生士になることが私の目標です。
例文2:人の役に立ちたいという思いから
私は、人の健康を支え、社会に貢献できる仕事に就きたいと以前から考えていました。進路を調べる中で、歯科衛生士が虫歯や歯周病の予防を通じて人々の健康寿命を延ばす重要な役割を担っていることを知りました。
特に、高齢化社会において誤嚥性肺炎の予防など、口腔ケアの重要性がますます高まっていることに感銘を受けました。私も予防歯科の専門家として、人々の健康的な生活をサポートしたいと考えています。貴校の充実した実習環境で実践的なスキルを身につけ、地域医療に貢献できる歯科衛生士を目指したいです。
例文3:家族の影響と将来性から
歯科衛生士である叔母の働く姿を見て、この仕事に興味を持ちました。叔母は、患者さんから「ありがとう」と感謝されることに大きなやりがいを感じていると話してくれました。また、国家資格を持つ専門職であるため、結婚後も自分のペースで仕事を続けられる点にも魅力を感じています。
私も、専門性を持ち、生涯にわたって社会と関わりながら人の役に立てる歯科衛生士になりたいと考えています。貴校で質の高い教育を受け、知識と技術はもちろん、医療人としての心構えを学び、将来的には叔母のように患者様から信頼されるプロフェッショナルになることが目標です。
高校生のよくある不安を解消【Q&A】
歯科衛生士を目指したいと思っても、「自分にできるだろうか」と不安に感じる点は誰にでもあるものです。ここでは、高校生から特によく聞かれる質問にQ&A形式でお答えします。
文系でも歯科衛生士になれる?
はい、文系出身でも全く問題ありません。
歯科衛生士の養成校(専門学校、短期大学、大学)に入学してから、生物や化学といった理系分野の基礎を含め、専門知識をゼロから学びます。実際に、在校生の多くは文系出身者です。(参考:新大阪歯科衛生士専門学校 公式ブログ)
入試科目も国語や英語といった文系科目が中心の学校が多いため、理系科目が苦手だからといって諦める必要はありません。大切なのは、入学してから新しいことを積極的に学ぶ意欲です。
手先が不器用でも大丈夫?
はい、練習次第で十分に克服できます。
歯科衛生士の仕事には、歯石除去など細かい作業が伴いますが、最初から完璧にできる人はいません。養成校では、模型を使った実習や学生同士での相互実習などを通して、基礎から徹底的に練習を重ねます。(参考:なにわ歯科衛生専門学校)
「不器用だから向いていないかも…」と不安に思う気持ちは分かりますが、真面目にコツコツと練習に取り組めば、必要な技術は必ず身につきます。大切なのは、上達したいという気持ちと努力です。
コミュニケーションが苦手でも問題ない?
コミュニケーション能力は、話すことだけではありません。
歯科衛生士には、患者さんの不安や悩みを聞き出す「傾聴力」や、専門的な内容を分かりやすく伝える「説明力」も求められます。
おしゃべりが得意でなくても、相手の話に真摯に耳を傾け、共感する姿勢を示すことができれば、患者さんとの信頼関係を築くことは可能です。また、挨拶や笑顔といった基本的なことから意識するだけでも、コミュニケーションは円滑になります。学校生活の中で、先生や友人との関わりを通して少しずつ身につけていきましょう。
国家試験の合格率
歯科衛生士になるには、年に1回実施される国家試験に合格する必要があります。難しそうだと感じるかもしれませんが、合格率は非常に高い水準で推移しています。
直近の第34回歯科衛生士国家試験(令和6年実施)の全体の合格率は91.0%でした。(参考:厚生労働省「第34回歯科衛生士国家試験の合格発表について」)
養成校では、国家試験合格に向けて万全のカリキュラムとサポート体制が整えられています。学校の授業や実習に真面目に取り組んでいれば、合格は決して難しい目標ではありません。
まとめ
今回は、歯科衛生士を目指す「きっかけ」や「志望動機」について、具体的な体験談や例文を交えながら解説しました。また、多くの高校生が抱える進路の不安についてもQ&A形式でお答えしました。
歯科衛生士は、人の役に立ちたいという思いと、専門職としての安定性を両立できる、非常に魅力的な仕事です。この記事を読んで、歯科衛生士という仕事への理解が深まり、あなたの進路選択の助けになれば幸いです。
もし、さらに興味が湧いたら、ぜひ色々な専門学校や大学のオープンキャンパスに参加してみてください。実際に学校の雰囲気を感じたり、先生や先輩の話を聞いたりすることで、より具体的な将来像を描けるはずです。あなたの夢への第一歩を応援しています。