ニーズに合わせて変化する歯科衛生士のこれからの活躍場所について
歯科衛生士の皆さん、こんにちは!
突然ですが、皆さんは歯科衛生士の働き方が大きく変化してきていることを感じることはありますか?
医療の発展、団塊の世代の高齢化、国の方針や働き方改革など、現在は歯科医療を取り巻く環境は大きく変化しています。
そのような時代の変化の中で、歯科衛生士の資格を持つ皆様が活躍する場所は、これからどのように変化していくのでしょうか?
今回は歯科衛生士としての多様な働き方を見ていきたいと思います。
歯科医療を取り巻く時代の変化
医療の発展に伴い、治療一辺倒であった時代から今は予防的な介入になっています。
そしてさらに病院や診療所のみならず、在宅での歯科保健医療の提供へとどんどん進んでいっています。
その背景には団塊の世代の高齢化や地域で完結する医療の提供などがあります。
若い世代で見れば、審美歯科へのニーズは増加傾向にあり、美容や健康に対する歯科口腔医療のニーズはさらに高まってくることでしょう。
また専門的な口腔衛生処置は全身疾患の予防につながることも明らかにされており、一般病院内でも歯科衛生士のニーズは広がってきています。
つまり歯科保健医療に関しては予防的な面と治療的な面の介入に重きを置き、歯科医院以外の場所へ活躍の場を展開していくことが、時代が求めている流れとも言えるのです。
その中で学校や大学の数も増加してきています。
それに伴って、活躍する歯科衛生士の活躍場所も自然と幅広くなってきているのです。
歯科衛生士の活躍している場所
歯科医院 48.2%
歯科医院は最も求人数も多く、歯科衛生士として働いている人の割合が最も多いです。
しかし前年度(50.2%)に比べてやや低下しており、歯科医院以外で働く歯科衛生士が増えているとも言えます。
一般病院や大学病院 16.6%
歯科衛生士として活躍されている方が2番目に多いのは、一般病院や大学病院になります。
この値は前年度(14.5%)よりも増加しています。
口腔医療の重要性が研究で明らかにされ、広く認識され始めてから求人案件は増加傾向になっています。
行政機関 11.6%
前年度13.0%から見て、行政機関で働く歯科衛生士の割合は増えてはいないものの、地域完結型の医療の提供が行われていく現在においては、行政機関での歯科衛生士の役割は専門性を発揮する場所の1つとなっていくでしょう。
歯科衛生士養成機関 6.4%
大学や専門学校で働く歯科衛生士の割合は前年度6.4%と比べても変わりありません。
しかし養成機関の増加や大学化が進むことによって需要はますます伸びていくと考えられます。
その他
その他には介護施設や企業など、歯科衛生士の働く場所は広がりをみせています。
中にはフリーランスとして歯科医院と個別に契約をして活躍する歯科衛生士もいます。歯科衛生士の活躍の幅や働き方そのものがより一層多様化してくると考えられます。
時代の変化とニーズに合わせて多様化する歯科衛生士の働き方
歯科衛生士として活躍する場所は、時代の変化や国の制作、患者さんのニーズの変化により良い一層多様化しています。
働き方の考え方が変わりつつある今こそ、改めてあなたの強みを活かして活躍できる場所について考えてみてはいかがでしょうか?
今よりもやりがいを感じたり、興味を持てる場所が見つかるかもしれませんよ!
出典:公益社団法人 日本歯科衛生士会:歯科衛生士の勤務実態調査報告書 令和2年3月